スタートライン~私と先生と彼~【完結】


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三島君は、毎日のように質問しにくる。

中学時代は学年トップの成績だったようだが、周りはみんな各中学の学年トップクラスばかりが集まっているから、落ちこぼれる子も出てくる。

この学校では、落ちこぼれに近い状態だが、基礎がしっかりできているので、少し教えただけで理解することができた。


「もう少し、授業もちゃんと聞くようにしたら、成績も上がってくるんじゃないかな」

「だろうね」


何、その自信満々な答えは。


「わかってるよ。勉強していないから成績が悪い。

やる気が出ないから勉強しない。

でも、先生を好きになってからは、勉強してるんやで?

先生に見合う男にならないと相手にもしてもらえないと思うし。

ただ背伸びして年上の女性を好きになってるんじゃカッコ悪いだけでしょ」



ストレートなな彼の言葉が私に突き刺さった。

しっかりと自分の考えを持って、それをちゃんと伝えることができる彼は、素晴らしいと思う。

私にはできなかったことだから、正直に言うと尊敬する。

本人に言うと、調子に乗るから言わないけど。


「ちょっと、かっこよくなったね」


少し褒めてやると、「惚れた?」と、やっぱり調子に乗ってきた。