「原田先輩・・・・・・私も、さっちゃんって呼んでいいですか?」
今までのテンションとは考えられないくらい遠慮がちに聞いてきたので思わず「ふっ」と笑ってしまった。
「いいよ。ついでに敬語もなしで」
「はいっ!!」
元気よく返事をする涼ちゃんは、本当に可愛い。
私も妹ができたみたいで嬉しかった。
「さっちゃん、私とお買い物とか行ってくれる?」
「うん。いいよ」
私たちの会話を聞いていた隆が、「おい、涼、調子乗るなよ!」とリビングから声を上げていた。
「お兄ちゃん、妹に嫉妬するなんてかっこわる~」
と厭味を言われて悔しそうな顔をしていたのが印象的だった。
食事も済んで私は帰ることにした。
この楽しい時間から出るのは寂しいと思えるくらい、楽しい一日だった。
「ごめんな、涼がうるさくて」
申し訳なさそうに、隆は謝ってくれた。
私はかわいい妹ができたみたいで嬉しいんやけどね。
「でもさ、涼ちゃんと会ったことあるなんて信じられへんし」
「だよな・・・しかも俺が会う前に会ってるんやで?なんかくやしいなぁ」
「涼ちゃんに妬いてるの?」
「そうかも」
笑いながら隆は言った。
暗くなった道を歩きながら繋がれた手は、とても温かくて、幸せだった。
家に帰ったら、涼ちゃんからメールが来た。
【今日は来てくれてありがとう。
私、お姉ちゃんができたみたいですごく嬉しいです。
お兄ちゃんは優柔不断な所があるけど、よろしくお願いします。
また、遊びにきてね。】
【今日はありがとう。楽しかったよ。
私も妹ができたみたいで嬉しいよ。
また今度、遊びに行こうね!】
【めっちゃ嬉しい!!ありがとう。】
私にできた妹は、とても素直でかわいらしい女の子でした。
私は2日間の疲れを癒すべく、早く眠った。
目を閉じると浮かんで来るのは、優しい隆の家族。あの笑顔を思い出すだけで、自然と笑みが零れるのがわかった。
私は、布団に包まりながら、しばらくニヤニヤとしていた。

