それ以降、中野さんは誘って来なくなったが、ある日怪しげに近づいて来た。
「原田さんの彼氏って、関命大近くのカフェでバイトしてるんやね」
「そうですけど・・・」
私は中野さんの言いたいことがわからなかった。
「俺さ、昨日たまたまあそこのカフェに行ったんやけど、原田さんの彼氏、女の子にちやほやされて、嬉しそうに働いてたよ」
「・・・・・・」
気にしない、気にしない。
というか、この人、何を言いたいのよ。
「その女の子の中の一人が俺の友達でさ、彼氏のこと狙ってるらしいよ・・・。今度、食事へ行くらしいよ」
そんなこと嘘に決まってる!!
「あんな浮気するような男と別れて、俺と付き合おう?」
この男、腹立つ!!
「じゃあ、もし隆と別れたら、よろしくお願いしますね」
と余裕の笑みを零しながら、厭味を込めて言った。
「余裕ぶってるのも、今のうちやからね」
再び怪しげな笑みで、目の前から去った。
あの人、何を考えてるんやろう・・・。
ってか、この1年間何もしてこなかったのに、なんで?
・・・もしかして、付き合ってるって知って、怒った?
私は、彼が何をしようとしているのかが、不安になってきていた。

