「その様子だと彼の事が好きなんやね?」
肘を付きながら話す目の前の男はなぜか冷静で、『いつもの中野さんだ』と妙にと納得してしまった。
それよりも、答えなくてはいけないのは、隆のことをどう思っているかで・・・。
「・・・・・・」
結局、私は否定も肯定も出来なかった。
ただ、頭の中に隆が浮かんだのは事実だった。
「じゃあ、君に彼氏ができるまでは諦めないよ」
真っすぐに見つめられると、吸い込まれるのではないかと思うくらいの目力があった。
「・・・・・・」
「わかった?」
「はい」
私は、中野さんの目力に反論できなかった。
その次の日から、中野さんは何事もなかったかのように仕事をしていた。

