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そんな楽しかった夏休みも終わり、秋がやってきた。
「沙知ってバイトしてるの?」
夏休みも終わったある日、学食で加奈子が聞いてきた。
「しようとは思ってるんやけど、なかなかいいのがなくて」
「じゃあ、ちょうどよかった!」
そう言うと加奈子は、駅前のケーキ屋さんでバイトを募集していて、私も一緒にどうか?と誘ってくれた。
あのケーキ屋さんかぁ。
前に買ったけど、おいしかったよな。
隆は何て言うかな?
・・・隆は関係ないし。
「それで、バイトしようかな?って思ってるの」
大学から帰ったら真っ先に、隆に話していた。
「いいやん!さっちゃんがケーキ屋さんかぁ。似合う似合う」
隆はやけに嬉しそうにしている。
何がどう似合うんだろう・・・・と思いながらも、隆の話を聞いていた。
話によると、隆も大学の近くのカフェでバイトをしようかと考えていたところらしい。
あのカフェって、働いている人がイケメンばっかりで、それ目当てで女性客が多いって噂なんよな・・・。
なんか嫌だな・・・いや、そんなこと・・・ない。
私は、自分の心の中の変化に気付かないようにしていた。
「いいやん」
自分の中の想いを箱にいれ、笑顔で返した。

