スタートライン~私と先生と彼~【完結】



とうとう合格発表の日。

「緊張する〜」

私は深呼吸をし、一歩一歩掲示板へと足を進める。

掲示板に近づくにつれて、人が増えていく。

喜んでいる人、悔しがっている人、泣いている人、私はどれになるのだろう・・・。



学校に着いたのはお昼過ぎだった。

正門からいつものように入ると「原田〜どうだった〜??」どこからか、大きな声で叫んでいる。


先生・・・。

姿を見なくてもわかる。

先生、どこにいるん?私はキョロキョロと周りを見渡して先生を捜すと、ようやく先生を見つけることができた。


あっ、屋上!!


大きく手を振っている先生の表情は光の加減で見えなかったが、きっと優しい笑顔であることが予想できた。


先生、めっちゃ目立ってるし・・・。


そして私は先生の言葉に答えるように、頭の上に大きく丸を作った。

先生、合格できたで!


「おめでとう!」


先生、声大きすぎ!

みんな見てるし。

私は先生の言葉に涙が出るくらい嬉しくて、今すぐ屋上まで飛んで行きたかった。


先生・・・私は先生がいてくれたから頑張れたんやで?


知ってる?


先生の笑顔、優しい声、頭を撫でてくれた大きな手で勇気をもらったんやで!

私は屋上へ行きたい気持ちを抑えて、職員室へ向かった。


「川田先生、合格しました」

私のその声に、職員室の中が大騒ぎになった。


「原田、おめでとう!」

「ありがとうございます」

いつの間にか、私はいろんな先生に囲まれていた。

しばらくして、私は職員室に入ってきた先生を見つけた。

走って来たのか息が切れている。


「お、おめでとう」

「せんせ〜、ありがとうございました」


私は最高の笑顔で応えた。

先生が支えてくれたから合格できたんやで。

そんなことは、今は言うことができなかった。