「茜ちゃん…」
そんなん誰だって思っちゃうよ…きっと。
あたしはそんな経験ないから想像でしか言えないけど。
それでも自分の好きな人にそんなこと言われたらきっと嫉妬してしまうと思う。
「あたし優菜ちゃん何も悪くないのに嫉妬して嫌な気持ちになっちゃった。…ほんとごめんなさい。」
茜ちゃんはそう言ってあたしの前で頭を下げた。
「…やめてよ茜ちゃん。顔あげて？あたしね前にも何度かこんなことあったんだ…
友達の好きな人があたしのこと好きになっちゃう…ってこと…」
そう笑いながら言うと茜ちゃんはバッと顔をあげてあたしを見た。
「まぁ、さすがに友達の告白現場みちゃうのは初めてだけどね」
そうやって冗談言うと茜ちゃんはぷっと噴き出してクスクス笑った。
…やっぱり茜ちゃんには笑顔が1番似合うなぁ。
「それで黒川さんと一緒にいると好きな人取られるから一緒にいるの止めようって言われて…
一時期みんな喋りかけてくれない時あって…でもあたしそん時何かしたかわからなくてね…すっごい戸惑った。」
なんでだろう…こんな話誰にも言ったことないのに茜ちゃんにはすんなり喋れるのはどうしてかな？
