『…え?クロ?』
まさかクロから電話が来るとは思わなかった。
慌てて俺は掛け直そうとプッシュボタンを押した。
プルル…
クロ出てくれるかな…
遅くなっちったからな。
プルル…
なんでこんな緊張してんだろ俺…
プルル…
クロ出ろよ…!
最後は俺の勝手な願望になっていた。
プルル…"はい…もしもし"
でた!クロの声だ。
『も、もしもし?さっき電話したよね?どーしたの?』
少し緊張して声が上擦ってしまった。
…なんかだっせぇ俺。
"あー…うん、したよ"
??なんだろ…クロ元気ない?
すげえ落ち込んでる声に聞こえるのは気のせいか?
『ごめんな!電車で寝てて気づかなかったんだ。わりぃな。』
"ううん。あたしが急に電話しちゃったから。ごめんね"
…なんか今日のクロはおかしい。
素直と言うか何か隠してる感じがする。
『クロ用事なんかあったんだろ?』
でも俺にはクロに直接原因を聞く勇気なんてない。
あきらかに変なクロに俺は何事もないかのように普通に接することしかできない。
臆病なやつだな。

