お目当ての店に行くまでクロは自分の興味を示したものにあっちへふらふらこっちへふらふら〜っとすぐ消えて何度も迷子になってた。
今度はふさふさの猫のぬいぐるみが気になったのかふらふらと行こうとした。
…ったく世話のやける黒猫だぜ。
『おいクロ。ふらふらするとまた迷子になるよ。』
そう言ってクロの衿の袖を掴んでグィっと引き寄せた。
クロは不満そうに頬膨らませた。
丸っこくて可愛いーな…(笑)
「猫みたいな扱いしないでよ〜服が伸びるさ。」
ちょっと引き上げすぎてクロの足が宙に浮いていた。
俺はパッと衿を離した。
『ごめんごめん…しっかし背ちっちゃいなぁ。』
クロは不機嫌そうな顔崩さずに喋り始めた。
「150センチあるもん!それに今から伸びるの!」
150センチかよ(笑)
『いやもう高2だろ?無理でしょ。』
クロが高2ってことや地元が近いことは最近知った。

