休日の都内は騒がしい。
人混みもひどく駅近くはもう歩けないほどだ。
都内の大学に通ってる俺はこの人の多さにもう慣れたが…
『ねぇ、いつまで後ろ隠れてるの?』
俺の影にぴったりとくっついて俺のシャツをぎゅっと握っている。
なんだかその仕草が可愛らしく見えてしょうがないけど…
『服伸びるから離してね。』
優しく言うとパッと離して俺を見上げるクロ。
「ご、ごめん…」
クロは身長がちっちゃいから俺を見る時どうしても見上げるので上目使いになってしまう。
クロと出会ってから2ヶ月くらい経った。
俺が服汚したお詫びと言ってご飯奢ってから月に何度か会うようになった。
俺もクロも買い物するの好きでたまに都内に出て一緒に買い物にゆくようになった。
一緒にいるうちに極度人見知りなのと人混みが苦手ってことを知った。
今日は都内で有名なパンケーキ屋さんに行こうとしていた。
俺は甘いものが大好きだ。
だけどそんな洒落た可愛いカフェなんて男共と行けないしクロと行けてよかった。