私の初恋の相手、よしくんは私が9歳のころに私をかばって死んだ。
よしくんはサッカーの県代表に選ばれていて、将来有望だとまで言われていた。
その将来を壊したのは私。
よしくんはまだ、17歳だった。
大型のトラックが猛スピードで私の目の前に現れた。
その日は私の誕生日で、よしくんと一緒に近所のケーキ屋さんまで予約していたケーキを取りに行っていたところだった。
もう何年も前の記憶出来事だけど、今でも鮮明に覚えている。
ケーキはよしくんが持っていてくれて、私は縁石の上を渡っていたんだ。
信号機を確認し、横断歩道を渡ろうとしたとき、急によしくんが叫んだ。

