ベッドのそばに椅子を持ってきて座った。


眠るときはいつも幸せそうに眠る。


相変わらず、バカっぽい寝顔。


チラッと時計を見ると、6時過ぎを指していた。


「おい!恋歌!」


「ん…あ…たく…と…?」


揺さぶると、恋歌はゆっくりと目を開けた。


「帰るぞ。」


「へ?あ、うん。……っ!!」


「ちょっ!恋歌!?」


突然、恋歌が頭をおさえてしゃがみこんだ。


「へ、へーきへーき。ちょっと目眩がしただけ。さっきまで寝てて、急に起きたからかな?」


ハハッと力無く笑う恋歌。


いやいや、あれ、目眩だけでならねーだろ。


「頭いてーのか?」


「え?よくわかったね。さすが。」


恋歌の目が泳いだ気がした。