「ハアッ…ハアッ…ハアッ…」


目の前には、恋歌の家の門がある。


家の中に、人がいるなんて、思えない。


「恋歌…!」


ガチャ…



中を見ても、物音ひとつしない。

なあ、恋歌…


どうしてだよ…


恋歌の部屋をみる。


ピンクだらけで、音楽のモチーフとかある。


恋歌の部屋。


恋歌らしい部屋。



でも…

そんな面影、なかった。


恋歌との思い出が、走馬灯のように流れ出す。


「今頃…かよ…」


遅すぎた。


何もかもが。


恋歌…俺は…













お前が、好きなんだよ…。



お前がいなきゃ、ダメなんだよ…。