駆け引きナシのラブゲーム

「ところでさぁ、アリス!!」

「ねぇ、廉さぁ…その、アリスって呼ぶのやめてくれない?『美沙姫』ってちゃんと名前あるんだから…」
私は一つ溜息をついて言った。

「おー、わりぃわりぃ!!文化祭んのが印象的でなッ」

「あっそ………で、何??」

「あ、咲夜って何組?」

「は?咲夜?同じだけど……」

「ほんまか。でも、見当たらんなぁ」
廉は周りをキョロキョロ見渡す。

「知らない!!あんな奴ーッ」

「ちょ、アリ…美沙姫まで何怒ってんねん!!」

桃山先生の話が終わると私は廉を無視してとっとと教室を出た。