『咲夜…!覚えててくれたんだね!!嬉しいッ』
携帯の向こうで響く、桃香の明るい声。

「あぁ…」
俺はなんとなく返事をした。

「……ところで、急にどうした?」

「あッあのね…今、久しぶりに咲夜の家の近くのカフェにいるの……。今から来れるかなぁ?」

「………分かったよ、行く」

俺は電話を切って、早足でそこへ向かった。