駆け引きナシのラブゲーム

私はそれだけ言い切ると近くの椅子に座った。

あーぁ…
言っちゃったよ…

ほーんと馬鹿だぁ、私。

「ぷッ」
咲夜が吹き出す。

「な…何よ…?」
私は急に恥ずかしくなり、ムキになって返す。

「…ほんと馬鹿だな、美沙姫って……」
咲夜はクスクス笑う。

なんで……
笑ってんの?

私、一応怒ってるんですけど……

「…でも、そーゆうトコが可愛い♪」

そう言って咲夜の腕が私を包む。

「…やッ…嫌ぁ……離してよぉ」
私はもう、恥ずかしいという意味で泣けてきた。

「いーや♪離さない!!」

「咲夜…ッの、馬鹿ぁ」

私は咲夜の胸板に拳を力無くぶつける。