駆け引きナシのラブゲーム

「あれ、美沙姫やないか!!はよー」

後ろから聞こえた、廉の声。

「れ…ッん……」
私は息を整える。

なんだか、廉の存在に無性に安心した。

「…ふぇッ…廉ー」

私はそのまま廉に身を委ね、泣き続けた。

そんな私を見て廉は呟く。


「俺の女になればいいねん」



………え?



「俺んのになれば、こんな辛い思いさせへんし、絶対幸せにする。……俺は、美沙姫が好きだから…」






―オレハミサキガスキダカラ―


「廉……ッ」


このとき、私は廉がすごく頼もしくて、すっごい好きになろうとしたよ……?

でも無理だった。

私の頭は、咲夜でいっぱい…

自分の気持ちには勝てなかったんだ。