ご飯をよそってテーブルに持って来たのと同時に
ふらりふらりと大きな体が近づいてきた。
「あーーーねみぃ」
「徹夜?」
向かいにどかりと座って欠伸をするセナ。
「なんか、昨日寝る直前にイメージが湧いてきたっつーかなんつーか・・・」
「ふーん」
―あ、今日の味噌汁おいしいかも・・・
わたしの中に浮かんだ小さな自画自賛。
やっと食べれるようなご飯を作れるようになってきたなあ、なんて。
「コーヒーいれようか?」
眠気のせいかいつもより動きがゆっくりなセナに尋ねる。
―わたしにできるのは、それぐらいだし。
そう思い立ち上がろうとした。
「いや、いいわ。これ、うまいし」
これ、と指されたのはわたしの作った味噌汁。
「そ、っか」
・・・褒められるのには、慣れてない。