「龍夜、どう?」
「やっぱ疲労骨折だな。
それにだいぶ悪化してる。」
「これ、大会まで持ちそう?」
「いや、当然無理だな…
海斗さんとこ連れてこうか?」
「あー…確かにそれがいいかもな」
なんかさっきからよくわからない会話がされている
海斗さんって誰だろ
「星歌ちゃん、病院行こっか。」
龍夜さんが心配そうな顔で言ってくれる
でも…
「大丈夫ですお母さんと今度行くので」
「って言ってもどうせ行かないだろ?」
「……」
「星歌ちゃん、大丈夫だよ?
病院って言っても俺がお世話になってる人の所だから」
「でも私今日お金とか保険証とか持ってないし…」
「大丈夫!
俺もよくタダでみてもらうし!」
にこにこと笑う龍夜さん
どういうことだろ…
「龍夜、ケンカとかよくするって言っただろ?
こいつ、実は暴走族なんだよ。
んで、こいつが今7代目なんだけど
その3代目の人が医者で
龍夜達をよく診てるってわけ。」
私の心を読み取ったかのように
話しだした隆誠先輩
暴走族かぁ…
なんかよくわかんないけどすごいな…
「そーゆーこと!
海斗さんって人が医者なんだよ」
あ、そういうことか!
やっとさっきの話がわかった。笑
「だから、星歌ちゃん、行こ?」
「わかりました…」
「よし!決まり!じゃぁ今から行くよ」
え、どうやって?
この辺病院とかあった?
いや、ない。
だいぶ遠い。
自転車では到底無理。
せめて車とか。
「隆誠俺のもう一個の単車使っていいよ」
「わかった。星歌はどうする?」
「俺より隆誠の方が安全運転だし
隆誠の後ろ乗せて!」
「わかった。」
またよくわからない会話。
「星歌、バイクで今から病院行くから。
お前は俺の後ろで大丈夫か?」
私が頷くと
また私に背中を向けしゃがむ先輩
さっきから結構おんぶしてもらってるし
断っても多分だめだよね…
「ありがとうございます」
お礼を言っておんぶしてもらう。
龍夜さんは先に部屋を出ていた。
バイクで行くって言ってたし
バイクだしに行ったのかな?

