連れて来られたのは保健室。
先生はいなかった。
先輩は私をベッドに降ろすと銀のトレイに棚から取り出したものをのせた
「靴と靴下、右だけでいいから脱いで」
言われた通り靴と靴下を脱ぐいだ
「ちょっと触っていい?」
私が頷くと先生は私の足を色んな角度に曲げたりした。
「っ!」
足に痛みが走った
「痛かった?」
「はい…」
「やっぱ、病院いかなきゃマズイな。」
「……」
「とりあえず、テーピングしてやる。」
そう言って先輩はきれいにテーピングを巻いてくれた。
「頼むから、心配させんなよ…」
うつむきながら言う先輩
「え?」
「いや、なんもねぇ。ほら、帰るぞ」
「はい。」
立ち上がったその時だった
「っ!」
足にさっきよりもひどい痛みが走った
体が傾く
気づけば視界が真っ暗だった。
「あっぶね。」
頭上から声がした
先輩が私を抱きとめてくれていた

