パンプスとシューズ



倒れてから1週間ほどたった

私はまだ病院には行っていないし

親にも足のことは話していないけど

部活も最近は休んでいた。

足の痛みにはなれているから普通に歩けた

あれから、隆誠先輩には会っていない。

もし会ったら私は怒られるだろう。

包帯すらしてなくて普通に歩いているのだから。

でも最近、少しヤバいかもと思っている。

だって、走っても平気だったのに

最近は痛む。

これは不便だ。

「星歌ー!」

有紗が呼んだ

「どうしたの?」

「この前出た新曲のダンス、一緒に踊ろ」

そう言って有紗はケータイの画面を
私に見せた。

その画面は音楽の再生画面になっていて

有紗の好きなグループの曲がでていた。

あ、これ難しいんだよな…

それに足の痛みが悪化しそう…

「んー、ごめん有紗。
ちょっと私トイレ行ってくる」

「えー。待ってるよー」

もちろん、トイレなんてウソ。

私はトイレには行かず校庭を歩いた

たくさんの生徒がはしゃいでいた

「おぃ、隆誠ぃー」

声のした方を見ると遠くだけど
隆誠先輩が他の先輩達と歩いてきていた

うわっ、やば!

慌てて近くの校舎の影に隠れた

どんどん先輩達の声が近づく

早く行ってくれないかなー

「あー、俺用事思い出したしお前ら先行っててくれね?」

隆誠先輩の声。声はすごく近い。

もしかして、ここにいるのわかったのかな?

そんなことを考えていると他の先輩達はいなくなったのか、

静かになった。


「おい、いるんだろ?」

隆誠先輩の声。

え?…

まさか、違うよね?

「如月星歌、お前だよ。」

どうしよう…

でたほうがいいのかな?

「出ないなら、お前の足のこと、お前の顧問に言うぞ?友達にもな。」

それは困るから恐る恐る影から出た