「やっぱり…」
「やっぱりって何が?」
「あッ!いいえ、なんでもないんです~。えへへへへ…」
先輩の前で手を振りながら笑顔を振りまくと、そんな私をキョトンと不思議そうな顔をしながら見てくる。
でもすぐに先輩は私につられるように、ニッコリと笑ってくれた。
は~、先輩の笑顔は癒されるなぁ---
見惚れながら”外に出る”を選んで良かったと、心の底からホッとしていた。
そして---
”345””346”でエントリーした、私と三上先輩。
スタート時間までもう後15分だ。
コートは受付に預けてしまったので、今はとにかく寒い。
そんな寒空の下、ブルブルと身体を震わせながらその場で軽く二人でストレッチ。
寒さも徐々に和らぎ始めたところでレイの事が気になり、ストレッチをしながら視線を動かしレイを探した。
あ、いた---
空中にフワリフワリと寝そべっている。
眠そうに瞳を細め、何を見るでもなくただぼんやりしていた。
黒いマントに包まれて---



