フワリ---




空から粉雪が、チラチラと降っている。


今朝、三人で一緒に雪を見た時の事を思い出し涙ぐんだ。





「早く迎えに来てね」



目の前にはもう、あの天使の姿も悪魔の姿もないのに、…何故か二人が空を飛び回っている姿が見えたような気がした。


最初に出会った時の小さな身体で、楽しそうに…。




本当に夢ではなかった?


不思議な感覚でいっぱいの私は曇りガラスに指を置き、そしてその指を動かした。





--レイ、セリュ--




そしてもう一度、夜空を見上げる。




後から後から降ってくる雪がまるで…、


多くの天使や悪魔達が舞い降りてきているように見えて…、不思議と手の中にある石と同調するように胸が温かくなった。