「…チカ」 「………ッ」 レイの大きな手が私の目の前まで伸びてきて、目元を拭う。 その指先は水に濡れていて、私は泣いているのだと分かって目を瞬いた。 「ごめん…」 「チカ、なぜ泣く?」 止めなれない涙は、頬を伝って落ちていくのを感じる。 でも、自分では拭わない。 一度でもそうするとそのまま目を閉じてしまい、これ以上レイの顔を見る事が出来そうにないから。 もうこれでレイを目にするのは最後かもしれないと思うと、レイの今の姿を自分の瞳に焼き付けたくて閉じそうになる瞳をなんとか開いていた。