「さ、もう連れて行け」
「テレス様、王様…、レイ様。………今まで本当に、すみませんでした」
そう言ったと同時に、シトリーは兵士達に連れられてフッとその場から消えた。
いつの間にか死神のロイドも、いなくなっている。
そう言えばあの死神さんからは結局一度も声を聞く事が出来なかったけど、声が出ないのかな?
…まぁ、きっとそうなのだろうと勝手に結論付けておいた。
何かあの死神の声を一言でも聞いたら、すぐに自分の命が消えてしまったような気がするし---
「さて、…チカさん」
「は、はいッ!」
突然、魔王様に声をかけられてびっくりだ。
驚きのあまり姿勢をきちっと正し、元気よく返事を返す。
魔王様はテレスさんを抱きかかえ、そして私の傍までやってくる。
若い王様なのに存在感があって、近くに来れば来るほどその存在感が増してきて圧迫感が凄まじい。
それでも怯む気持ちを何とか押し留め、魔王様の言葉を待った。



