「テレスッ!」
「デュオンッ!!」
テレスさんを視界に入れた魔王様はスーッと鉄格子を通り抜け、しゃがみ込んでテレスさんを抱きしめた。
抱きしめる瞬間、テレスさんの手足を拘束していたものがハラリ…と鉄製にもかかわらず音もたてずに地面へと落ちる。
多分、王様が魔力で拘束具を外したんだろう---
頭では分かっていても人間である私には、全く現実身を帯びていないから驚きっぱなしだ。
魔王様に抱きしめられたテレスさんは安心したように魔王様に身を任せ、嗚咽を洩らしながら泣き始めた。
ずっと、こんな所に180年以上もいて、ようやく愛する人に逢う事が出来たんだ。
ホッとしたんだろうね、テレスさんは---
私の瞳にもジンワリと涙が浮かび上がる。
本当に良かった…。
抱き合う二人を微笑ましく見つめそしてレイへと視線を向けると、レイは放心した状態で自分の両親をジッと見つめている。



