「へ?」


「なんだよ?」



目の前には何とも麗しい美少年…、


いや、美青年がいた---





誰なのでしょう?


このお方は---




シトリーさんなんて目じゃない程の眉目秀麗かつ、鍛え抜かれた体つきのこの人物に全く身に覚えがない。


それにどこか絶対的王者の風格を持つこの持ち主に、思わずひれ伏してしまいたくなる気持ちにさせるこの人は…。




一体、


…どちら様なんですかね?




素敵すぎて目が痛いです---





「ど…どこのどなただかは存じませんが助かりました。本当にありがとうございます」


「この…、ドアホゥがッ!!!」




バシッ!!!


抱き込んでいた私の身体から少し離れ、そしてなぜか目の前にいる見目麗しいその男は私の頭を手の平で思いっきり叩いた。




はい?


何故、叩く?



あまりの痛さに両手を頭に持ってきて抱えながら涙目でキッと睨みつけた…が、すぐに睨み返されてしまった。