「まぁ、信じられないでしょうね。自分以外の者を虫けら同然のように扱う魔王様が」 「………」 「だからテレス様は私共にとっては、とても大切な客人なのですよ」 「だったらこの扱いは酷いんじゃない?」 すみません…と、心にもない言葉をシトリーは述べた。 そして視線をずらし、私を見る。 な、何だろう? 緊張に、ゴクンと喉を鳴らした。 嫌な予感がするんだけど--- ぐッとテレスさんを抱きしめていた手が、更に強まる。