「分からないです。シトリーと言う方が、ここに私を連れてきたようですが…」 「シトリー?」 ダンッ--- 力いっぱい石壁を殴りつけたその人に、目が点になってしまった。 こんなに骨と皮になってしまったこの人のどこに、そんな力が残っていたの? 「シトリーさんを知ってるんですか?」 「そいつが私をここに連れてきた張本人よ」 さっきまで弱々しい声だったのに、今は語調強く鼻息荒い。 死にそうだったこの人のオーラが、強い気を発し始めたような気さえしてくる。