「そこに…、誰かいるの?」
とても弱々しい…、
耳を澄まさなければ聞き取れないほどのか細い声が、耳に入ってきた。
膝の上に乗せていた頭を上げる。
パラッ---
天井の破片が少し落ちてきたのが、視界に入った。
「だ、誰かいるんですか?」
この牢屋の中にいるのが私一人だけだと思っていたのにまさか、誰かがいるなんて思わなかった私の口からは酷く怯えた声が漏れ出てしまった。
出来れば、空耳であって欲しい---
その願いは虚しくも、聞き遂げられなかったようで…。
「だ…れ?」
ドックン、ドックン---
儚い女性の声が少し崩れた右壁から聞こえ、私の心拍数が上がる。



