彼とほんとの私

智史が貸してくれた部屋へ行くと、ダンボールが積み上がっていた。


智史は、自分の部屋で仕事をすると言い、部屋にこもる。


ひとりで、荷物を片付けていると、インターホンの音がした。誰かが来たらしい。


しばらくして、部屋を出ると、来客が帰るところだった。


「優花(ユカ)、ありがとう」


「また、いつでも言ってね。智史」


優花と呼ばれた女は、さっき見た黒髪の女だった。2人はとても親密そうに会話をしていた。そして智史が、優花を笑顔で見送っている。


その後、智史はどこかへ電話をかけながら、自分の部屋に入って行った。私には気づかない。


……『優花は、智史とどういう関係なんだろう…』小さな胸の痛みとともに感じた。