見上げれば


駅で待っていると先輩がやってきた

「わざわざすみません」

「いや、夜道を歩かせるわけにもいかないしな」

「少し歩きますか」

「ああ」



時折吹く風が気持ちいい
まるで今から起きることを急かしているようだ


「ここがいい」
と言って公園に入った

ブランコ、滑り台、ジャングルジム
懐かしいな…


「あそこにある山に小屋みたいなのがあるんです」

「へえ」


小屋に着くとあまりの小ささに笑ってしまった

「昔は広かったんですけどね」

「はは。成長してて良かったな」


2人でチョコンと腰かけた