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いつから、と聞かれれば気づけばと答えるだろう

何故、と聞かれれば分からないと答えるだろう

知ってることは、と聞かれれば何も知らないと答えるだろう



いつの日か君を捕まえて
誰にも見つからないように
誰にも邪魔されずに
閉じ込められたら


度胸もなく
機会もなく


本に囲まれたあの箱の中で
通学中の揺れる箱の中で


ただ君を見ている



君は知らない
僕が焦がれていることを


どう笑うのだろう
どう泣くのだろう


想像しても浮かばない


もしも言葉を交わすことができたなら


…いつの日か君に話をしよう
こんな馬鹿な男がいたことを


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