「え、何…?」

皆、一瞬の沈黙に包まれていたが、すぐに非常事態を察したようだった。

『にしても、先生遅くねぇか?普通、避難しろとか---』

———いやぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!

突如、一階から物凄く悲痛な叫び声が聞こえた。

「あたし、下、見に行ってくる。」

——このとき、あたしは面白半分だったと思う。事態の把握をしたかった、ということもあるが。何より、先生が来ないことが1番怖かった。もし、殺人鬼が入ってきたとしたら?ここは2階。もし、逃げ道がなくなったりしたら?あたしはともかく、要らを亡くすわけには…。


しかし、この事態は、いつの日かあたしが冗談で望んだことでもあった。