短編集‥*.°



…なんだったのか。


口の中に広がるのは、ただ甘いだけの、
アタシ好みのこんぺいとう。


ほら、あんな不味い飴玉じゃなくて、
こんな優しくて甘いこんぺいとう。


星空を見上げて、
さっきよりも馬鹿げた事を考えてみる。


…これは、
星からのプレゼントなのではないかと。


複雑な人間関係って奴に悩んでる
アタシに向けて、星からの。


…中学生になってから、
今までは仲の良かった友達同士が、
なぜかギクシャクし始めた。


表では仲良くしておきながら、
裏ではその友達の悪口を。


もしかしたら、
昼のサエカも怖かったのかも知れない。


アタシに、ルリに、
悪口を言われてるかもしれないって事。


サエカは、見かけに寄らず繊細だから。


美味しそうに舐めていたあの飴玉、
もしかして不味かったのかもしれない。


なんでも食べるアタシでさえ、
不味いと思ったんだから。


親友に貰った飴玉を、
不味い顔で食べるのが怖くて…?


…可哀想な事したかもしれない。


――明日、このこんぺいとうを
あげようかな。


簡単な、優しいシンプルな味。


星からのプレゼントって言って。


親友…いつの間にか親友だけど、
サエカはアタシの悪口を言ってない。


それは解る。


本当はサエカは誰よりも優しいし。