あの日、青空と赤雲、
月を見てから一ヶ月が経ち…。
アタシは、
レストランで働いていた。
あの日、なんとか勇気をもらってから、
必死にバイトを探し、
ここに採用してもらった。
熱心に皿洗いや掃除をしたおかげで、
アルバイトながらに
接客もさせてもらえるようになった。
…今日もお客さんに
メニューを聞きに行こう、と、
近づこうと…した。
…あれ?
あの女の人…
見た事があるような…あ!
窓際の一番左端の席…
座っているのは一人。
行くのが怖くなった。
思い出した、あの女の人…。
…タカシが、
サヤと呼んでいた浮気相手の女の人だ。
栗色の癖っ毛…
アタシの真っ黒で
ストレートの可愛げのない髪とは違う。
桃色の唇に、
ほんわかとした女性らしい雰囲気…。
…やっと納得できた。
タカシがサヤさんを選んだ理由…
これなら、
アタシが捨てられて当たり前だ。
…でも。
不安でもある。
…もしかしてサヤさん、
タカシに、
アタシみたいな扱いされてるんじゃ…?
メモを持ち、
アタシはゆっくりと、
窓際の席に向かって歩いていった。



