ごめんね、と言いたかった。

大好きだと…伝えたかった。

もう君には会えない。

もう君とは笑い合えない。

もう君に…「大好き」と伝えることは
できない。

それでも私は、今日も朝、窓を開け、
潮風を顔に受ける。

海が…そして、君が私を呼んでいる、
そんな錯覚にとらわれる。

私は、駆ける。今という時を。

生きている。生きていく。

百年後くらいに、
また君に会いに行こう。

その時に伝えるんだ。

君に。大好きだと。ごめんね、と。

浜辺で海を見つめながら。

心の中で告げた。












──…またね。



            —完結—

これは、友達に「海を題材にした小説
書いて!」と言われて書いたものです。

人の死を扱うので真剣に書きました…
(真剣に書いてなおこの拙さ)。

十人十色の解釈が
できるようにと考えました。

趣味度…。64%くらいかな。