「聞いてます…」


頭が真っ白になって何も考えられなくなったその瞬間,フッと力が抜けた

私,倒れるんだ

なぜだかそう思った


『バンッ!』


痛みと共に大きな音が耳に入ってきた

気付いたら床に顔をつけていた


「未來! 大丈夫か…」


蒼樹くんの声は聞こえていて話そうとしても声が出ない

なんとか声を出そうと口を動かす

やっと出た声は言いたい言葉と全然違って呻き声

段々と下がってくる瞼

そして蒼樹くんの声を最後に意識は途絶えた