みらいって聞こえた気がした

もしかして私…呼ばれてる?

だけどここで出て行って間違えだったら恥ずかしいし…

どうしようかと悩んでいると…


「み,みらい! 未來‼︎ 」


また声が聞こえた

声のする方をみるとそこにはもの凄い形相をした聖奈がいた


「未來‼︎ 」

「わ,わたし? 」

「あんた以外誰がいるのよ! 大変! 大変だよ‼︎ 」


そういってある所に指をさす

ある所とは人が集まっているところの中心

聖奈なの顔を見ると言葉にならないくらい興奮していて…

恐る恐る足を進める


「すいません,すいません」


先輩達に謝りながら中心部分へ…

着いた…下に向けていた顔を上げるとそこにいたのは…


「なんで…なんで蒼樹くんが」


唖然としている私のところに聖奈がやってきた


「ねっ未來すごいでしょ⁉︎ 」


その声がデカすぎた


「未來?」


聖奈の声を聞いて蒼樹くんが呟いたんだ


「え? なに蒼樹くん未來の名前呼んでる…どういうこと? 」


私と蒼樹くんが偶然会ったことやメールでやり取りしていることを誰も知らない

知られたら…私の高校生活が終わりを告げる

パッと蒼樹くんを見ると目が合ってしまった

ほんの一瞬の出来事


「あ、また会ったね」


お願いだから話しかけないで…