「まだ信じてないって顔してる。だったらこれならどう?」


そう言って自称橋本蒼樹くんは帽子を取った


「う,うそ…嘘」


目の前にいるのは私が大好きで大好きで仕方がなかった人

この人のおかげで勉強も頑張れた

何もかもがこの人のおかげだった


「信じてくれた?」


この人本当に…蒼樹くんなんだ

自称じゃなくて正真正銘の橋本蒼樹


「蒼樹ーもう時間だ。」

「はい」


驚きで動けない私をよそ目に蒼樹くんは私の携帯を拾ってくれた。けど,私に返さないでいじり始める

何してんのよっ‼︎ って携帯いじられたら言うんだけどこんな状況だからか。

蒼樹くんが私の携帯触ってる

くらいにしか感じなかった


「俺のアドレスと携帯番号入れといたから後でメールでもなんでもしてよ。じゃスタジオで」


そういって颯爽と蒼樹くんは帰っていった

その場には私一人だけが残された