「わかってる、困らせてごめん」


私の気持ちを汲み取ってくれたのかな?

本当にわかってくれているのかな?


「私の方こそ…蒼ばっかりに負担かけちゃってごめんなさい」

「いいんだよ、俺はそういう世界にいるんだから」


そういう世界…その言葉に蒼と私は住む世界が違うことを思い知らされる


「私も本当は蒼の隣に立ってきちんと謝りたかった」

「未來が謝る必要はない」

「けどっ! 「俺さ!お前に言うことがあるんだよ」


蒼が大きな声を出して私の話を遮った


「何? 」

「俺、しばらくの間アメリカに行くことになった」


時間が止まったようだった

驚きのあまり言葉が何も出なくて…

私のせいで?

私のせいでアメリカに行ってしまうの?


安心しろ、前からこの話があったんだ。だから行こうと思ってる」

「…別れないといけないの? 」


突然すぎて声が震える。

蒼が次に発する言葉が怖くて,自分から距離を置きたいって言ったのに別れるとなると怖い…


「お前さ、記者会見観てた?俺言ってただろ、何があってもお前とは別れないって」

「じゃあっ… 」

「お前のこと離すわけないだろ、バカか。未來よりいい女この先会えないと思うし、俺には未來が一番だから」


嬉しかった

酷いことを言ったのに今でもまだこうやって想っていてくれてたなんて


「けど私自信ないよ,遠距離なんて…」

「絶対迎えに帰ってくる。だから待ってて?」


これってプロポーズ…?

バカ,期待させないでよ…

本当に蒼は私を泣かせる天才だよ