「蒼樹くんが現れたからそうかなって思ってたけど…まさか本当に付き合ってるなんて」
友夏はなんとなく勘付いてたんだ…
だから冷静に見えたんだね
「嘘だからっ! 私が蒼樹くんと付き合えるわけないじゃんっ」
「嘘じゃねぇ」
必死になって隠そうとしてるのになんで邪魔するのっ!?
「蒼いい加減な事言わないでっ! 」
「もういいだろ。この2人気付いてるぞ、お前が必死になって隠そうとしてるの」
そんな訳ないと信じて2人の顔を見ると呆れたような顔をしている
「…バレバレだよ。蒼樹くんのこと蒼って呼んでるし,気付かない方がおかしいよ。ねっ? 」
「うん」
…蒼って呼んでた⁉︎
感情的になってつい出ちゃったのかな…
「…ごめんね黙ってて」
「いいよ。確かにこの事は絶対に秘密だし未來が隠そうとしてる理由もわかったから何も言わない」
「そうだね,何も言えないね」
聖奈も友夏もわかってくれたのかな?
「ありがとう」
「1人で抱え込むのは辛いぞ」
「わかってるよ,でも私のせいで蒼に迷惑かけちゃったらって考えたら止まらなくて…」
「その気持ちだけで充分だから」
ふわっと蒼に抱きしめられた
涙が出てきて止まらなくて…泣き止みそうにない私の頭をポンポンと叩いて慰めてくれた
「うぅ…」
何でだろう? みんなの前で泣いたことはあんまりないのに…
蒼の前だと弱い自分がでてしまう
これも恋という症状のせいなんだ
きっと…