「そうか…これからよろしくな」
「はい,お願いします」
これって彼氏彼女になるってことだよね…
あの若手人気No. 1の俳優さんの彼女…?
実感湧かないな
でも嬉しい
「これからはタメ口でよろしく」
えっ…それは難しいかも
「それは…蒼樹くんは先輩ですし」
「かしこまられるの嫌いなんだ、それに恋人なんだから気にしないでいいだろ?」
なっ?と促されてタメ口で会話という条件をのんだ
「あと、名前で呼んでくれ。蒼樹じゃなくて蒼って」
「それは…難しいかもしれないです」
「俺はお前のこと未來って呼んでるぞ」
いきなりハードル上がりすぎだよ…
それに慣れてないもんだから恥ずかしい
「呼んでくれないのか?」
蒼樹くんが寂しそうな顔してる…
蒼樹くんに寂しそうな顔させちゃいけない
「…蒼」
「聞こえない」
「蒼っ! 」
「……」
恥ずかしさを我慢して蒼の事を呼んだのに反応がない
チラっと蒼の顔をみてみた
なぜか顔が真っ赤…
「顔真っ赤で…だよ! 」
「なんでもねぇ」
蒼に止めるように言われた敬語が危うくでかけてしまうところをなんとか止めて飲み込んだ
そんな私を気にも留めずあんまり見るなと言わんばかりに蒼は下を向く
そして頭をポンポンと優しく叩いた
今日は6月9日
この日が私達の記念日になるんだ
新たなスタートを蒼と切ろうと思う