”51日間その丘で日が落ちる空を続けて見届けたら恋が叶う ”

「今日も雨が降らなくて良かった!
ねっ、隼人!」
「あぁ…」

私、高木ひなたと幼馴染みの風間隼人は
51のおまじない5日目を迎えていた。
私の隣にいる隼人はどこか遠くを見ていてつまらなそうだ。
夕日綺麗なのになぁ…

―5日前―
キーンコーン カーンコーン

「んー!数学終わったー!!」
「お疲れ、ひなた」

あやちゃんは高校に上がってから始めてできた友達で最近いつも一緒にいる。

「で、ひなた最近風間君とはどうなの?」
「もう…、お昼の時に毎回それ聞くのやめようよ…」

私が隼人と幼馴染みで、最近少し気になっていると相談した日からあやちゃんは、毎日お昼の時間に聞いてくる。

「別になんにもないよ。昨日は一緒に帰れなかったけど…」

この前だって一緒に帰ったといっても、
ジャンケンで負けて隼人にジュースを奢らされたというだけなんだけど。

「ひなたは幼馴染みっていう関係に甘えすぎなんだよ!」
「だって下手なことしてギクシャクしたらいやじゃん。私はこのままでも…」
バンッ!!!
「甘いっ!そんなんで、いつの間にか風間君に彼女ができてましたーなんてことになったらどうするのっ!?」
「…」