「私の存在っ…、全部全部っ…、意味なんてなかった…っ!」









いつの間にかじわじわと滲み出した涙を隠すように腕で目元を隠す。









お母さんにとってだけじゃなくて、クラスのみんなにも、








この世界中のどこにも私がここにいる意味なんてない。









「…完璧じゃなくちゃ、っ、誰も愛してくれないって、思ったからっ…必死で繫ぎとめたくて、何だって頑張ったよっ…、なのに、私のことなんて誰一人も見てくれなかったよ、全部全部無駄だったっ…」









こんなのわがままだって、自分勝手だって何回も自分に言い聞かせてきた。










努力が足りないんだって、私のせいなんだって。










でも、どんなに頑張ったところで誰にもそんなの届かない自己満足だ。










ただの無駄でしかなかった。











体育座りして、膝に顔を埋める。










こんな弱い自分を堂々と見せられるほど私も強くない。








「夢空…、そんなことない。夢空の今までの過ごしてきた日々が無意味なわけがないよ。」










そんな時、近くで琉空の柔らかい声がする。









その声に導かれるように、ゆっくり少しだけ手で隠しながら顔を上げると、優しい顔をした琉空がいた。










「…知ってるよ、夢空が泣き虫なのに弱いのに、強がってることくらい。知ってる。」