涙色の空をキミに。









「…そっか、ごめんお母さんいきなり。なんかスッキリした。」









ボソ、と止まった涙の跡が残る頬に手を当てながらそう言うと、いいのよと口角を上げてくれる。








「…夢空は、昔から1人で考え込んでしまう性格だから。…今更何だって思うかもしれないけど、もっと話していいのよ、何でもいいの。悩んでたら言って。微力かもしれないけど夢空だけじゃ浮かばなかった答えが出るかもしれない。夢空の力に、なれるかもしれない。」








お母さんの言葉に驚いて僅かに目を見開いた。








でも、すぐに目を細めて笑う。








…やっぱりこんなにも温かい。








「…あり、がとう…」








「ううん、じゃあご飯食べよっか。」









立ち上がって言ったお母さんに静かに頷いて、私もソファから腰を上げる。









……ねえ、琉空。やっぱりこのままじゃいけないと思う。









琉空にはこの温かさを諦めてほしくないんだ。









忘れられた寂しさも忘れてしまった虚しさも、










きっと私達は乗り越えなきゃいけない。