涙色の空をキミに。









「俺はっ…、俺は、誰なんだよ…。両親も俺のことを知らなくて、誰が俺の存在を証明するの?誰がっ…、俺のことなんて必要とするんだよっ……!!」









そっと手を伸ばして抵抗をせずになく琉空を抱きしめる。










かける言葉がなかった。見つからなかった。









でも、今、私はそばにいる。










無力でも何もできなくても、琉空の隣に絶対にいるって決めたから。











……どうしようもなく自分が情けなくて嫌になっても、琉空のそばから離れたくない。










「…琉空、私は琉空の気持ちきっと全部は分からない。全て理解できるとも思ってないよ。…でも、それでも分かりたいと思う。分からないって諦めるんじゃなくて、わかり合えるように努力したい。…上手い言葉も言えないと思う。でも、それでも、琉空のそばにいるから。ちゃんとわかりたい。」










私も、この前まで家族の温かさも優しさも知らなかった。










だからって、今の琉空の気持ちを全部丸ごと共感できるかって言われたらどうしても想像でしか分からない部分もある。










だけど、諦めたくない。…分からないからって諦めるんじゃなくて。










分かろうと頑張りたい。分からなくても琉空を受け止めたい。










小さく琉空の体が震えているのを感じながら、ギュッと腕に力を込める。










「大丈夫、琉空は1人じゃないよ。」










琉空を1人になんてさせない。









私がそう言うと、琉空が食いしばっていた口を開けて声を出して泣いた。











ずっと8年間堪えていた涙をただただ零していた。