…でも、私の声じゃ言葉じゃ、何も届かない。
…どうしたら、琉空に届くんだろう。
「夢空ちゃんっ、どう?テストは?」
「夢空だからきっと良かったんでしょう」
夏芽と渚沙が私達の席にやってきて、相変わらずテストの話題。
受験生だし、案外みんな勉強に興味が出てきたのかな。
「まあまあかな。」
「まあまあとか言って90点以上なくせに。」
「あ、それ彩と同じセリフ。」
「前言撤回。」
「え、ちょっと待って、夏芽それどういう意味?」
私がそう言った途端セリフを取り消した夏芽に彩がツッコんで私達も笑う。
……前は、絶対にこんなに自然に笑えなかった。
変われたんだよ、私達。
紛れもない、琉空のおかげで。
「さーて、テストも終わったことだし?」
「遊びますか!!」
突然の彩と夏芽の発言に、渚沙と私で目をパチクリさせる。
薄すぎる反応だからか、「ノリ悪い!」って彩に怒られた。
だって、いきなり言われても驚くでしょ…。


