彼女は、日々を変えたいってもがいていた。









俺は、その秘めた強さに、憧れてたんだ。









段々いつの間にか一緒にいるうちに、俺の大切な人になって。









それでも、夢空が助けたいって言ってくれた手を払いのけたのは俺自身。









…夢空が鬱陶しいわけでも嫌いなわけでも無い。









夢空は、大切な人。








でも、俺の大切な人は、俺のことを好いてもすぐに嫌うんだ。









繋がれた手はすぐに、離される。









そのまま俺を残して暗闇から消えてしまう。









…だったら、俺は1人でいい。








1人のままが、いい。









「変えたいなんて、思わないよ…。」









ポツリ、と呟いた声と共に飲みきれなかった水をコップからシンクへ捨てた。