「ただいま。」







家の扉を開けて中に入るとリビングから「おかえりなさい。」と言う声が聞こえる。









そのまま導かれるようにリビングへ行くと、お母さんと結衣が私を迎え入れてくれた。









「お姉ちゃんおかえり!今日はちょっと遅かったね?いつもは私の方が遅いのに。」







「うん、友達とちょっと話が盛り上がっちゃって。」









今日は渚沙と2人で下校したんだけど、たまたま話が弾んで少し帰るのに時間がかかってしまった。









と言っても20分くらいだけど。









「友達と仲良いのはいいことだから良かったじゃない。じゃあ夢空帰ってきたし、ご飯食べる?」








「うん!お腹空いたぁ!」







「準備するから夢空も制服着替えちゃいなさい。」









お母さんに温かく微笑まれて頷くと、自分の部屋へ行く。









自室で、制服をハンガーにかけてから部屋着に着替えた。









いい匂いのするリビングへ足を進めると、もう3人分が用意されていて、お母さんと結衣が私を待っているのが見えて。









…着替えなんてちょっとの時間なんだから先に食べてればいいのに。









「お姉ちゃん早く早く!いただきますしちゃうよ!?」








「…ごめん、食べよっか?」







私が、結衣の隣でお母さんの目の前の椅子に座ったところで手を合わせる。